闘病中の父と向き合うこと ２

回復してきたとはいえ、父にとっては聞き手の自由を奪われ
右足に器具をつけて杖での歩行、大好きだった愛犬との散歩にも行けず、
趣味の畑仕事もできず、釣りにも行けず。
父は、笑わなくなりました。
「もどかしい」「悔やみきれない」「わしの人生は終わった」「楽になれたらいいのに」
「次に生まれ変わるなら誰のもとに産まれてこようか」
ぽつりと、つぶやくことがあります。
頻度は減りましたが、とても恐い言葉です。


倒れる前日、時間で言うと倒れる１２時間前、
たまたま、実家に私と子供達が遊びに行っておりました。
父は私たちが帰った後、体調の変化に気がついたのですが
孫とはしゃいだので疲れたのだろうとそのまま寝てしまったらしいのです。

実は私も・・・
実家から、私の車を置いた場所までは人一人しか通れないような
左右を民家の壁に挟まれた小道を歩くのですが
こあきを抱っこしているにも関わらず、中央から右の壁ギリギリに歩き
また中央に戻ってはを繰り返して歩く父の後姿を見て、おかしいな・・・って思ったんです。
ここで何か言ったら、年寄り扱い、病人扱いするな！っておこられるんだろうなって
躊躇っていると、少し進むとまっすぐ歩き出したので、
取り越し苦労かと何も言わず帰ったのですが・・・
後から調べてみると、ほんのひと時、まっすぐ歩けなくて、すぐに症状が治まるのは
脳梗塞の前兆ではよくあるらしく。
娘である私が、なぜあの時に指摘できなかったのか・・・
あの時病気を疑っていれば、今も心も身体も元気に過ごせていたのにと後悔し続けていました。



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